Parulski Szymon Emil
クラリネット
ベルン交響楽団首席クラリネット奏者
シモン・エミル・パルルスキは、ポーランドのプウォツクでヤツェク・グロホツキのもとクラリネットを始め、カトヴィツェのカロル・シマノフスキ音楽アカデミーにてアルカディウシュ・アダムスキ教授のもとで研鑽を積んだ。その後スイスに渡り、バーゼル音楽院において、フランソワ・ベンダ教授に師事し、ソリスト課程(Master of Arts in Specialised Musical Performance (Soloist))を修了した。これらの学びを通して、確かな技術的基盤と幅広い芸術的視野を培い、古典的伝統に根ざしながらも、現代の演奏実践への強い関心を深めてきた。
卒業後は、国際コンクールでの重要な受賞によって注目を集めた。2021年、ノーチで開催されたサヴァリオ・メルカダンテ国際クラリネット・コンクールにて第1位を受賞し、2022年にはゲント国際クラリネット・コンクールで第3位を獲得。さらに、ポルト国際クラリネット・コンクール第2位、および Förderpreis der Basler Orchester-Gesellschaft 第1位も受賞している。これらの成果は、国際舞台における着実な歩みと、芸術家としての成長の重要な節目を示している。
ソリストとしては、バーゼル交響楽団、バーゼル室内管弦楽団、フランデレン交響楽団、プウォツク交響楽団などと共演している。2026年2月には、Mark Mast指揮のバイエルン・フィルハーモニーとともに、モーツァルトのクラリネット協奏曲を、フロイデンシュタットおよびミュンヘンで演奏した。協奏曲の分野における活動はオーケストラでの役割とも密接につながっており、古典の中核的レパートリーに加え、20世紀・21世紀作品にも積極的に取り組むことで、現代のクラリネット奏者に求められる幅広い表現力と柔軟性を示している。
ソリストとしての活動と並行して、パルルスキはオーケストラ奏者としても確かな実績を築いており、ブリュッセルのモネ王立歌劇場管弦楽団では客演首席クラリネット奏者として活動し、ヴェルビエ音楽祭オーケストラおよびグスタフ・マーラー・ユーゲント・オーケストラにも参加している。ヴェルビエ音楽祭、ザルツブルク音楽祭、エルプフィルハーモニー・ハンブルク、BOZARブリュッセルなど、ヨーロッパの主要な音楽祭や会場で演奏を重ね、これらのプロジェクトではテオドール・クルレンツィス、サー・サイモン・ラトル、クラウス・マケラ、サー・アントニオ・パッパーノ、マンフレート・ホーネック、ヴァシリー・ペトレンコらと共演している。2026年9月より、ベルン交響楽団首席クラリネット奏者に就任。
室内楽もまた、彼の音楽活動において重要な位置を占めている。ゲントの Miry Concertzaal、ワルシャワのシンフォニア・ヴァルソヴィア本拠地などに出演し、Zemlinsky Quartet とともにモーツァルトのクラリネット五重奏曲を演奏している。彼は小編成から、大規模な管楽アンサンブルのプロジェクトに至るまで編成の規模を問わず自在に活動しており、室内楽を演奏者同士の対話と繊細な音の応答を通して、より大きなスケールの音楽的物語が紡がれていく場として捉えている。
ディスコグラフィーには、ゲント国際クラリネット・コンクールのファイナルをライヴ収録したウェーバー《クラリネット協奏曲第1番》、およびルトスワフスキ《ダンス・プレリュード》(DUX)がある。さらに、クシシュトフ・ペンデレツキのクラリネット作品に捧げたアルバム『Penderecki: Clarinet in Dialogue』があり、2027年のリリースが予定されている。
それらの活動は、Swiss Government Excellence Scholarship、Sinfonia Varsovia Foundation Scholarship、ならびにポーランドの若手芸術家支援制度 Młoda Polska (Young Poland) 奨学金などの支援を受けている。
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